読書の記憶 四十六冊目 「タンタンの冒険旅行 めざすは月 エルジェ」

子供のころ「ぼくがとぶ」を眺める度に「いつか飛行機に乗ってみたい」と思ったものだった。それと同時に「いつか飛行機に乗れる時がくるのだろうか?」とも、思っていた。「飛行機に乗るには、たくさんのお金が必要だし、そもそも飛行機に乗るくらい遠くに行くことなどないかもしれない」と、子供ながらに考えていたのだった。それでも、大人になれば一度くらいは乗れるかもしれない。帰りは電車でもいいから、行きは飛行機に乗って移動してみたい。そんなことを考えていた。

大人になった。気がつくと、何度か飛行機に乗っていた。仕事でもプライベートでも利用した。日本を飛び越えて、海外へも行った。憧れだった飛行機は「移動手段のひとつ」となっていた。そんなに頻繁に利用する機会はないけれど、数日の休暇とちょっとした手間を惜しまなければ「乗ろうと思えば乗れる」ものになっていた。

先日、仕事で大阪方面へ行った時のこと。空港で、高校の修学旅行生と一緒になった。搭乗口に並んでいると「修学旅行も、飛行機の時代になったんだな」「今はそうらしいねえ」というような会話が聞こえてきた。そう、今では高校の修学旅行でも飛行機で移動する時代だ。僕の高校時代は新幹線やバスだったけれど、現在の移動手段は飛行機。そう。つまり、今はそういう時代なのだ。

もしかすると「修学旅行で宇宙へ行く」という時代がくるのかもしれない。「高校の修学旅行も、月へ行く時代になったんだな」「今はそうらしいねえ」という会話が聞こえてくる時がくるのかもしれない。そしてその時代は、僕が想像しているよりも案外と近い未来なのかもしれない。いや旅行どころか「月面にある企業へ就職して生活する」人達が出てくるかもしれない。いやいや月どころか火星に・・・。

もしも宇宙に行ける時がくるのならば、「めざすは月」に出てくるようなロケットで行ってみたい。スノーウィーのような愛犬と一緒に、月から地球を眺めてみたい。いや、まてよ。飛行機が苦手な僕が、ロケットなどに乗れるのだろうか。いざ出発という段階でパニックになって「降ろしてくれ!」と騒いだりしないだろうか。と、飛行機の窓から眼下に広がる雲海を眺めながら、そんなことを空想していたのでした。

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